負けないアパート経営の極意

トラストバンク株式会社代表の冲中です。
アパート経営は難しいと捉えられがちですが、実は「コツ」さえ抑えればそこまで難しくはありません。
今回は、今までアパートを15棟以上購入してきた経験をもとに、「負けないアパート経営」の極意をご紹介します。
これからアパート経営を始める方や、既に始められてる方もぜひチェックしてみてください。参考になれば幸いです。
アパート投資がおすすめな理由
私がアパート投資をすすめる理由は4つあります。

戸建の投資や、区分マンション投資に比べて、投資対効果が高いです。
不動産を保有することで、節税や生命保険の対策ができますが、月々のキャッシュフローがマイナス状態になると、やはり不安がよぎります。
区分マンション投資では、慢性的に家賃収入よりローン返済が多くなることがあります。
「今は我慢して、将来的に売却益(キャピタルゲイン)が得られる」
「生命保険料を払うよりは、団体信用生命保険と不動産収入により、家族に収入が残せる」
など、将来的にプラスになる可能性は秘めていても、そのために手出しが続いていくのでは、順調な不動産経営と言えるでしょうか。
利回りの目安
【新築アパートの場合】
表面利回り:約4〜8%
実質利回り:約1〜5%
【中古アパートの場合】(一般的な築20〜30年の物件の場合)
表面利回り:約8〜15%
実質利回り:約5〜10%
表面利回りは、満室状態で諸費用や税金を考慮しない利回りの求め方です。
表面利回り=年間の家賃収入(満室)÷物件価格
実質利回りは、実際に入る家賃や管理手数料、税金などを引き、物件価格で割った割合になります。
実質利回り=(年間の家賃収入(空室も考慮)ー諸費用ー税金)÷物件価格
残念ですが、空室は出ます。管理手数料や税金、場合によっては修繕費もかかってきます。また、町内会費などがかかるケースもありますし、退出の際にはオーナーが費用を負担することもあるので、「実質利回り」をどれだけイメージできるかが物件購入の決め手になります。
アパート経営の成功極意
①中古物件は、バス・トイレ別が必須


SUUMOのデータによると、なんと85%の入居者が、バス・トイレ別を希望しています。
「湿気対策の必要がない」
「床やトイレットペーパーがぬれずに済む」
「トイレにトイレ用品が置ける」
「浴室の洗い場を広く使える」
「水回りの収納スペースが広い」
「同棲や友人を招いている時でもトイレを使いやすい」
「入浴時にトイレのニオイが気にならない」
「温水洗浄(暖房)便座付きなどの設備が選べる」
収納、スペース、ニオイや客人を招いた際など、理由は多岐にわたり、バス・トイレ別の人気の高さがうかがえます。
3点ユニットの場合は、温水洗浄便座付きトイレは少ないです。
家賃が高くなる、掃除する場所が増えるなどのデメリットもありますが、それ以上のメリットが大きいので、中古物件は「バス・トイレ別」のものを探しましょう。ユニットバスの場合は、リフォームすることをおすすめします。
②駅までは遠くても徒歩15分以内

多くの賃貸希望者は、通勤や通学で公共交通機関を利用するため、地方物件でない限りは徒歩15分以内の物件を選びましょう。内見時に実際に歩いて確認することもおすすめです。
駅近物件とは、5分以内を指すことが多いですが、許容範囲としては15分という回答が出ています(エイブル調べ)
5分以内の駅近物件は、
『どこに出掛けるにも便利』
『雨でもあまり濡れない』
『徒歩5分以上かかると他の交通機関に頼りたくなる』
などの声がありますが、その一方で【家賃が高くなる】というデメリットがあります。
10分以内になると、
『家賃が適正価格』
『静かでごちゃごちゃしていないちょうどいい距離感』
という意見が出てきます。ですので、駅近にはこだわりすぎず、10分以内の物件がおすすめです。
また、駅近が該当しないエリアもあり、臨海地域や高台の高級住宅街などは、駅近でなくても資産価値が高く安定した需要が期待できます。物件を選ぶ際には、駅からの距離も大事ですが、エリアの特性を見極めることも重要です。
③ターゲットを意識した物件づくり

単身女性、ファミリー層、高齢者、学生など、ターゲットによって求められる物件は異なります。
<単身女性向け>
女性の一人暮らしで重視されるポイントは、セキュリティです。
オートロック、インターフォン、最寄り駅からのルートに安全性が確保されているかどうかも重要なポイントです。明るい大通りに面していたり、大通りに近いマンションであれば、女性の選ぶポイントも高くなります。
<ファミリー層向け>
3LDKから4LDK程度の間取りが一般的です。人数が多くなると、居住以外のスペースも必要になります。サンルームや充実した収納、三輪車や自転車置き場などが充実していることが望ましいです。
駅近の観点よりも、住環境が重視されます。近くに公園や学校があり、治安が良好なエリアが、ファミリー向けの物件と言えるでしょう。
<高齢者>
不動産投資における高齢者物件とは、介護付き有料老人ホームやサ高住と呼ばれる介護や介助が必要な住宅ではなく、自立した生活ができる高齢者を想定することが重要です。
住宅に一番求められる条件は、「バリアフリー」です。段差がなく生活動線に障害物や危険がない設計が好まれます。
高齢者向けの場合、通勤や通学が必要ありませんので、交通アクセスはさほど重要ではありません。買い物がしやすい環境であったり、自然が多い静かな環境であることも大事な要素になります。
<学生>
広さは、おおむね20m²前後、もしくはそれよりも小さめの物件が大半を占めます。家で過ごす時間は少ない学生もいますので、利便性が重視されます。駅まで近いところ、コンビニやスーパーなど、一人分の食材が簡単に調達できる環境が好まれます。
中古のアパートやマンションは、立地条件に恵まれた場所に建っていることも多く、新築物件ではなかなか見られないような好立地の物件を見つけることもできる可能性が高いです。そのような好立地において、リノベーションを実施し差別化を図ることで、人気物件へと成長させることが可能になります。
④徹底的に需要のリサーチをする
需要を見極めるために、下記の4点は必ずチェックしてください。

人口の推移と再開発事業
→市役所などに問い合わせましょう。先ほど提示した、住民の分布(単身者・ファミリー層・高齢者など)がわかれば、どのような物件を購入すべきかが見えてきます。また、再開発の計画がわかれば、将来的に定着&流入する人口も予測できますので、足を使って市役所に問い合わせてください。
空室率の調査
→物件を管理している管理会社に、過去の状況を尋ねましょう。また、楽待の公式サイトでは「エリア別の空室率」を地図上でチェックできる機能が追加されています。
購入後も変化がないか、定期的に調べることをおすすめします。
まとめ
今回は「アパート経営の極意」ついてお伝えしました。
①利回り
【新築アパートの場合】
表面利回り:約4〜8%
実質利回り:約1〜5%
【中古アパートの場合】(一般的な築20〜30年の物件の場合)
表面利回り:約8〜15%
実質利回り:約5〜10%
②アパート投資のメリット
・得られるリターンが大きい
・高く売却しやすい
・相続税対策になる
・所得税、住民税対策になる
③アパート経営の成功極意
・中古物件は、バス・トイレ別が必須
・駅までは遠くても徒歩15分以内
・ターゲットを意識した物件づくり
・徹底的に需要のリサーチをする
何度も読み返して、物件購入のヒントにしてください。
弊社では、不動産の相談だけでなく、お金やライフプランニングに関する無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。