初心者必見 不動産投資の負けパターン

トラストバンク代表(株)の冲中です。
「不動産投資で失敗したくない!」そんなあなたへ。
初心者がやりがちな5つの落とし穴、失敗例をご紹介します。
①ワンルーム投資に手を出す
少ない資金で始められるけど、空室時は収入ゼロ&業者の利益が乗っていて儲けにくい。
②利回りだけを見て購入する
「戸建て投資で利回り30%!」などの広告には要注意。
空室リスクや修繕費を考えずに買うと大損することも。
③節税目的で購入
節税メリットだけで買うと、物件の赤字で本末転倒に…!CF(キャッシュフロー)の管理は必須です。
④リスクの想定が甘い
不動産投資にはリスクがつきもの。
対策なしに始めると、思わぬ出費に苦しむことに。
⑤目先の利益だけを目的に購入
短期売買で利益を狙うのは初心者にはハイリスクです。
相場を無視した投資は失敗のもとに…
不動産投資で失敗しないために、正しい知識を身につけましょう。
1.ワンルーム投資に手を出す

どうしてワンルーム投資に飛びついてしまうのか。それは、少ない自己資金で始めることができるからです。ワンルームだと、都内でも2,000万円〜3,000万円の物件価格で、フルローンで融資を引けることが多く、諸費用は自己資金でなんとかできるため、買ってしまう方が多いのが現状です。
しかし、ワンルーム投資には、次の裏事情が隠れてます。
①購入時には、業者の利益が上乗せされている
物件本来の値段に比べ、価格が高くなってます。物件を売るだけの不動産業者の場合は、この物件価格がそのまま利益につながります。買い手は、どの程度利益が乗っているかはわかりません。融資の金額が増え、毎月の家賃では赤字となり、ポケットマネーで補う事態が多く発生します。
②空室時は、家賃収入が0になる
ワンルームマンションは、他の部屋の家賃収入で補うことができません。不動産事業では、必ずと言っていいほど空室が発生します。断言してもいいです。都内の、23区内の物件であっても、空室は出ます。
例えば、月8万円の家賃収入を見込んでいても、退去状態であれば0です。しかし、ローンの返済は続きます。空室に備えて、サブリース契約をすることが多いですが、
・サブリース業者に費用を払うことで、融資の返済に手出しが必要になる。
・サブリール業者が信頼できない時がある
・入居がなかなか決まらない
こういった不安や焦りとともに過ごさなければならないのが、ワンルームマンション投資なのです。
ワンルームマンションは、仮に月5,000円の利益が出たとしても、固定資産税などを収めるとほぼ利益は見込めません。将来的な売却益が見込める、生命保険の代わりになると、不動産業者からアドバイスをもらうこともあるでしょう。しかし、「何十年かたって、利益が見込める」という状況でじっと我慢しながら過ごせる人はほとんどいません。やはり、キャッシュフローが出るから、投資は続くのだと思います。
不動産事業は、購入してからもいろんな問題が発生します。「まずはワンルームマンションで、経営のいろはを掴んでおきましょう」「ワンルームマンションで実績を作って、1棟物件へとステップアップしましょう」など、いろいろな主張がありますが、私はワンルームマンションからしか不動産事業ができないのであれば、時期尚早だと考えます。1棟アパートから始められるように、自己資金や勤続年数を充実させるほうが重要です。
ですので、安易にワンルームマンション投資に手を出さないように気をつけてください。
2.利回りだけを見て購入する

初めて不動産事業に取り組む方のミスとして、利回りだけに注目しているケースが後を絶ちません。
「アパート投資で利回り20%!」
「戸建て投資で利回り30%!」
のような広告には注意が必要です。不動産投資に取り組む方には、ボロボロの戸建て物件を買い取り、自分でリフォームして貸し出す方もいます。多少なりともリフォームの費用はかかりますし、自分でDIYできる力や工具が必要ですし、その物件に住みたいというニーズが揃わなければ、不動産事業としては成立しません。
以前の記事で紹介したように、利回りにはある程度適正な数字があります。
◼ 一棟アパート
利回り 8.20%
◼ 一棟マンション
利回り 7.61%
利回りが2桁行くような物件はほとんどありません。
利回りは、(年間の収益)÷(購入物件価格)で表されます。
表面利回りと言って、
・空室が出ない満室想定
・修繕費や税金を考慮していない
ケースの利回りが高くても、ほとんど意味はありません。
利回りの高い物件は、
◯物件の費用が安い
◯家賃が多く入ると設定されている
場合がほとんどなので、「利回り」という数字に振り回されないようにしましょう。
物件が安いことは、安いなりの理由があるのです。安くても、入居ニーズがない物件は、負債を抱えているのと同じです。
3.節税目的で購入

年収が高いサラリーマンが陥りがちなミスが、節税目的での購入です。
月々のCF(キャッシュフロー、収入のこと)が0、もしくはマイナスの場合でも、「節税分で取り戻せる」と購入してしまうことが多いのです。
サラリーマンが不動産事業を行う場合は、確定申告(青色申告)を行う必要があります。
不動産の収入を、不動産所得として申告しなければなりません。開業届も出す必要があります。
不動産事業に関わる諸経費を、売上から引いて、不動産所得を減らすことができます。
例えば、
①家賃収入が年間96万円
②ローン返済利息が36万円
③固定資産税が6万円
この場合なら、②③の42万円を収益から減らすことができます。
さらに、「減価償却費」と言って、建物の費用を毎年分割して計上することができ、物件によっては大きな額を計上できます。つまり、不動産収入をマイナスにすることが可能で、税金の還付を受けることができるケースが有るのです。
しかし、節税ができても、肝心の家賃収入がなければその時点で赤字。
減価償却は、物件の状態によって申告できる年数に制限があります。中古物件や築古物件では、減価償却できる期間が短く、節税の効果もあまり期待できません。(デッドクロスと呼ばれるまでの時期が短いのです)
本業が忙しいサラリーマンの方が、知識がないまま購入してしまうケースが多いので、気をつけてください。
4.リスクの想定が甘い

不動産投資には、リスクがつきものです。代表的な5つを紹介します。
①空室リスク
必ず空室は出ます。これは都心のワンルームマンションでも発生するため、空室を想定した上でCFが出る物件を購入する必要があります。ワンルームや戸建ては空室に弱いですから、アパートで取り組むことをおすすめします。
②修繕リスク
新築マンションであっても、退去の際には修繕が発生します。これは管理会社と契約するプランにもよりますが、次の入居に向けて汚れた壁紙の張替えやクリーニングなどの費用も、修繕費として用意しておきましょう。経年劣化による大規模修繕に向けて資金繰りも大事ですが、退去のたびにも発生することを予定しておいてください。
③金利上昇リスク
このご時世、金利は上がっていく傾向が強いです。その分、家賃相場も上がっていきやすいですが、その地域の相場があり、上回る物件は入居がつかないことがあります。自分の融資返済の金利にも関係します。
自己資金が少なかったり、勤続年数が少ない場合には、融資金額が多額になり、返済利率も上がる傾向です。くれぐれも焦って物件を購入するのではなく、納得の行く金利で返済できるように準備していきましょう。
④家賃滞納リスク
中古物件や築古物件に入居する際に起こりやすいケースです。また、新築であっても、家賃滞納は起こってきます。しっかりと対応できる管理会社をパートナーにし、入居審査も厳しくしましょう。空室のときは、入居の連絡があると安心するものです。しかし、家賃を払えない人物に部屋を貸してはいけません。滞納はよくある話なので、誰がターゲットになる物件なのか、購入前にしっかりと決めておくのも良いでしょう。
⑤災害リスク
災害はいつ起こるかわかりません。これは保険で必ずカバーしておいてください。火災保険はもちろん、地震大国日本ですから、必ず地震保険も加入しておきましょう。
5.短期売買目的で購入する

不動産の相場は、その土地の評価額が基準となります。相場の値段を大きく上回った取引をするのは難しいです。短期で売ったり買ったりを繰り返して利益を得ることは不可能に近く、そんなに都合よく物件が売れたりすることはありません。
また、不動産の売却には、税金がかかってきます。
短期譲渡の場合(所有して5年以内に売却)は、譲渡利益に対して約40%
短期譲渡の場合(所有して5年以上は経過)は、譲渡利益に対して約20%
確定申告時に納めなければなりません。バブル期に「土地ころがし」で儲けたこともあり、短期で売買する際には多くの税率がかけられるようになっています。
まとめ
今回は「不動産投資で失敗したくない!初心者がやりがちな5つの落とし穴、失敗例」をご紹介しました。
①ワンルーム投資に手を出す
②利回りだけを見て購入する
③節税目的で購入
④リスクの想定が甘い
⑤目先の利益だけを目的に購入
購入する際の参考になれば幸いです。
弊社では、不動産のセカンドオピニオン、物件購入の相談だけでなく、お金やライフプランニングに関する無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。