新築ワンルーム投資はおすすめしません

トラストバンク(株)の冲中です。
今回は「新築ワンルームはおすすめしません」という内容でお届けします。
「新築ワンルームマンションを買って、損失が出ているんです…」
という相談を頻繁に受けます。そんなときは、
「買っちゃいましたか…」
と思わず言ってしまうのですが。
新築ワンルームマンション投資は、非常に成功率が低いです。どうしてこの投資はやめたほうがいいのか、今回の記事でお伝えします。最後まで目を通していただけるとうれしいです。
新築ワンルームマンションがダメな理由

結論からお伝えすると、ずばり割高だからです。99%の新築ワンルームマンションは、価格が割高に設定されています。
「節税対策になる」「年金対策になる」と説明されることが多く、所有すれば将来的に安心と思ってしまうことが多いです。聞こえのよい言葉を並べられると、良い投資だと思ってしまうかもしれません。
ですが、実際のところ、キャッシュフローはほとんど出ません。月々マイナスになり、何十年もの間手出しで補っていく必要が出てきます。
高い値段を出して車を購入したものの、いざ燃費が悪いということが判明し、売りに出してしまうケースがありますよね。毎月出費が続くと、いくら将来的には資産としてプラスになる可能性があるとしても、心労が絶えません。
ワンルームマンション投資を成功させるには、投資の全期間においてどれだけ利益が残るかが鍵を握ります。
具体的な計算式で示すと、
①収入 ー ②経営維持費 + ③売却価格 ー ④購入価格 = プラスなら成功
①収入…家賃、礼金、税金の還元、更新料
②経営維持費…管理手数料、修繕費、ローン金利、税金
③売却価格…売却価格 ー 仲介手数料 ー 登記費用
④物件価格に加えて、登記の費用、仲介手数料、不動産取得税
こういった諸々の金額を合計して考え、プラスが出れば成功ですが、新築ワンルームの場合、
▲家賃収入が0になるおそれ
▲物件価格が割高
というマイナス要素を抱えているため、プラスが出にくいのが現状です。
ワンルームマンション投資で成功する秘訣6選

①中古を購入する
宣伝広告費が多く含まれ、購入価格が上がっている新築ワンルームマンションは、「新築プレミアム」と呼ばれます。そのため、購入して10年ほどは値下がり幅が大きく、ローンの残債が減らないけれど物件の価格は下がってしまうのです。管理費も、10年以内に上がることが予想されます。購入するのであれば、10年〜20年くらい経過し値下がりが落ち着く物件がおすすめです。中古の場合は、価格の値下がりが緩やかで、市場に出回る数も多くなります。多くの事例もあり、収支を把握しやすく、手放すのか、持ち続けるのか計画を立てやすいです。
その点で、次の②が大事になってきます。

②立地を選ぶ
入居のニーズが高いところを選ぶことが最も大切です。ワンルームマンション投資では、1部屋のため家賃収入が0か100かのどちらかになってしまいます。東京であれば都心部の世帯数は今後も増加が予想されています。購入前には、今後の人口がどのように変化するか、また都市開発などで人が集まる要素があるかを確認しましょう。
・職場に近い
・コンビニやスーパーがある
・公共交通機関が近い
この3つが満たされていない新築ワンルームには、絶対に手を出さないでくださいね。

③タイミングが重要
買う場合や売る場合には、それぞれ適したタイミングがあります。
安いときに買って、高いときに売るのが原則です。中古ワンルームマンションを好んで購入する方もいらっしゃいます。
新築で買ってしまっても、立地が良く、資産価値が良いのであればリセールの可能性は大いにあります。
すぐに売却は難しいですが、根気よくローンを返済し、家賃収入を多く確保する。20年、30年を目安にして、可能なら繰り上げ返済も視野に入れる。余計な金利を払わないようにすることも一つの方法です。タイミングを見て売りに出すことに拠って、プラスに転換させることも可能です。
マンション価格の指標は、株価、金利、金融政策、取引数などと関わりがあるので、情報を得る習慣をつけておきましょう。

④良い不動産会社や、担当者を選ぶ
ワンルームマンション専門の不動産業者とつながることが大事です。不動産売買には、不動産業者の仲介が欠かせません。提示金額に根拠がなかったり、オーナーのことを軽んじた提案などはNGな業者です。
不動産会社と言っても十人十色で、アパートに強い会社もあれば、戸建てに強い会社もあります。物件のスタイルによって取引事例が多い会社に相談しましょう。

⑤物件情報を吟味する
不動産物件は、100点の物件はほとんどありません。どの物件も、何かしら不安要素を抱えています。そのうえで、問題点をカバーする経営ができるかが鍵を握ります。
ですので、購入前にはたくさんの物件を見てください。理想の物件に出会えずに購入までに時間がかかる方もいますが、不動産業者の提案を鵜呑みにして多くの問題を抱える物件を買うよりはマシです。たくさんの事例を見て、実際にオーナーの声を聞く。これが不動産投資の勉強になります。何も知らない方が成功できるほど、不動産投資は簡単ではありません。自分での勉強が難しい場合は、多くの物件を扱っている業者と一緒に勉強しながら取り組みましょう。良い意味で「業者を上手に活用する」のが大事です。

⑥長期目線で考える
新築ワンルームで問題になるのは、「売却価格よりもローン残債が多い」という点です。持ち続ければ、ローンを返済できて、その後家賃収入がそのまま利益に繋がります。そこまでを見据えることが重要です。
もし、資産に余裕があるなら、繰上返済も視野に入れてみましょう。中古ワンルーム投資で成功するケースでは、すでに所有する物件を価値ある資産として金融機関に提示し(資産価値が高ければ、次の融資の高評価になります)、物件を買い増しながらローンを返済し、満額入ってくるようになった家賃収入を、次の物件のローン返済に当て、融資を無くす方法が見られます。このように、先のことを考えると新築ワンルームマンションがマイナス要素しかないというわけではありません。
まとめ
今回は「新築ワンルーム投資はダメ」というテーマでお送りしました。すでに買ってしまった方は、長期目線で考え資産価値を保つ努力をしてください。そして、その場合時間がたてば追い風となる場合もあります。それ以外にも、解決策はありますから、1人で悩まずに相談してくださいね。
弊社では物件のセカンドオピニンオンも受け付けております。お気軽にお問い合わせください。